vie riche

vie riche

TOKYO/OL/minimalism///

3.8cmの前進

今日は一見あんまりハッピーじゃないような、でも私の中では確実に前向きなお話をします。

 

先日、恋人と別れました。

茶店で2時間他愛もない話をして、最後の10分で別れ話をして、1050円置いて帰りました。

もう恋人じゃないからおごってもらっちゃだめだよ、とちょっとだけ強がって。

 

帰りによった駅ビルで、ふと立ち寄った靴屋さん。

いつもはフラットシューズばかり見るのですが、ある靴に目が止まりました。

ゴールドの生地で、つま先がきゅっとしまっていて、細めのヒール。

 

思えばこの1年、ずっとフラットシューズを選んでいました。

楽だというのもあるのですが、本当の理由は元恋人と身長がほとんど一緒だったから。

彼が自分の身長を気にしていたのも知っていたから、当たり前のようにフラットシューズを選んでいました。

 

こんな悲しい日に、こんな素敵な靴に出会ったのもなにかの運命。

迷いなく履いて帰りました。

靴を衝動買いするなんて、本当に数年ぶり。

 

この先、様々な人との出会いがあって別れがあって、

今日みたいに悲しくなる日もきっと何回も来る。

それでも心なしかしゃんとして見える鏡の中の自分に、少しだけ期待したくなりました。

 

久しぶりのヒールにちょっとだけふらつきながら家路につきました。

きっと颯爽と歩けるようになる頃には、もっと違う自分に出会えるはず。

たった3.8cmの、私にとって大切な前進です。